【横塚裕志コラム】「社員」という存在の未来

そのなかでも私たちに大きな影響があるのは、「社員」像がどのように変化していくのかというテーマです。

時代の変化は「価値の創造」「人類の危機」が根源的なテーマとなっており、企業が「存在意義」を問われると同じように、「社員」という個人も存在意義を問われます。つまり、「社員」は「仕事をしてその対価を得る」仕組みであるゆえに、「対価」と同等の価値をアウトプットすることが求められるのです。では、皆さんは価値をアウトプットしていますか、という問題になるのです。

自分の仕事に価値があるか否かは、プロフェッショナルな仕事をしているかどうかと同義ではないかと私は考えます。誰でもできることには大きな価値はなく、早晩、自動化したり、BPO化することになります。プロとしての「ワザ」を発揮しているかどうかが勝負だと思います。「営業」という仕事でも、「中間管理職」という仕事でも、抜きんでた「ワザ」をお持ちならどこの会社に行っても通用します。なので、「社員」の未来がどのようになろうとも、対価を得ることができるくらいの役に立つ仕事ができる「ワザ」を持つことが幸せに生きる必須条件となる時代が来ていると考えています。

では、「ワザ」を手に入れるためには何をすればいいのでしょうか。それは、「仕事」と「学習」の繰り返しでしょう。仕事は誰でもするので、ポイントは「学習」をいかに実行するかという問題です。先日、テレビで開運!なんでも鑑定団(テレビ東京)を観ていたら、びっくりする事実に出会うことができました。

福沢諭吉が「天は人の上に人を造らず・・・」と言っているので、ボーとしていても大丈夫だと誤解している人が多いが、実は、そのあとに続く文章がある、と。「・・・と言われているが、学習しないと賢い人と愚かな人、貧しい人と富んだ人というような雲泥の差がつきますよ」と言っているのだそうです。まさに、「学習」の重要性を実は説いているのだそうです。

OJTと言って、仕事が学習なのだという輩もいますが、それは違います。自分の仕事をさらに深めるための学習もあれば、全く違う分野の学習も必要だし、創造力を鍛えるためのワークショップも必要でしょう。企業と同様に生き残りをかけた業務能力の向上と変革を「学習」を通じて実践することが「社員」として生きるために必要です。「会社の仕事が多忙で勉強できない」という生活を繰り返している方を多く見かけますが、あなたの将来は不安ですよとアドバイスしたくなります。あなたのワザは何ですか。まさか「課長はできるんですが・・・」と真顔で言うことはないですよね。

他のDBIC活動

他のDBICコラム

他のDBICケーススタディ

一覧へ戻る

一覧へ戻る

一覧へ戻る

このお知らせをシェアする