考えられる構造案を3パターン以下に列挙する。
■特徴:
各担当役員の責任範囲が明確。縦に強く、横の関係は適宜調整。
安定期は効果的だが、大きな変革は難しい。
受け止める営業現場・IT部門は優先順位を迷う。
■特徴:
経営ビジョンを策定して、目指す方向を内外に明確に宣言する。
それを実現するため、全社横断のDX戦略を策定し、各分野に示す。
各分野は、DX戦略を受けて、日常の戦略とDX戦略を策定する。
ESGという概念はDX戦略に含まれ、デジタルツールも内包される。
変革担当役員が、各分野の役員を統率する。
■特徴:
新ビジネスと既存ビジネスを組織・戦略ともに分ける。
既存とは違う人材・文化を取り入れやすい。
既存ビジネスの競争力強化には弱い形態かもしれない。
(総括)
私は、1の構造では大きな変革は実現できないと考えるので、DX・コロナも含めた激動の時代を生き残る戦略には不向きと考える。しかし、現在の大手企業の実態はこの形態が多く見受けられ、また、コンサルティング会社やITベンダーがこの形態を推奨している状況を見ると、かなり危機感の不足を感じざるを得ない。
では、2がいいのか3がいいのか、それとも別の形態があるのか、そういう議論を進める機会を持ちたいと考える。
加えて、企業内イノベーターが持つべき能力・役割も、この戦略構造の形態と関係するのかしないのかも議論すべきテーマかもしれない。
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