【横塚裕志コラム】仲間たちがつくってくれたあったかい風

2021年1月20日は「企業変革実践シリーズ・新春特大号『DBIC発4人のチャレンジャーが明日を語る』」を開催しました。
話していただく方、話していただく方同士、オンラインで聞いていただいている方、そして私が、みんな仲間なんだなと本当に実感した2時間で、なんとも愉快で、DBIC冥利に尽きるという体験でした。

中野吉雅さん(5Kサポート株式会社)は、栗田工業の社員覚醒を狙って、自ら範を示すために栗田工業を飛び出して新規事業にチャレンジしています。精神的にも肉体的にも若返っているそうで、元気発辣でした。中野さんはDBICのスタート時からの有名人で、みんなが応援しています。
市原潤さん(日本ユニシス株式会社)・岡田浩二さん(日本ユニシス株式会社)は、長野で新しい事業を起こす支援を行っています。補助金目当てではない正しい地方活性化を目指して活動しています。正しい活性化を地方に起こし、新しい産業が必要とする正しいITシステムを仕事とするという考え方で、地方のUNLOCKを進めています。すぐに売り上げが立たないので社内では説明に苦労しているようですが、新規事業が芽を吹き始めているようです。
熊本真子さん(株式会社アイ・アイ・エム)は、製造業を中心として日々苦労されている保安作業をAIで肩代わりすることで、24時間作業からの開放や人手不足の解消を狙っています。参加者からの「何を破壊したいですか」というご質問に、「自社の本業である性能管理を破壊したい」とお答えされ、その熱い想いにみんなが心打たれました。
古瀬弘康さん(コニカミノルタプラネタリウム株式会社)は、プラネタリウムの会社において、その星空体験もさることながら、スポーツや音楽などのエンターテイメント全般を、新しいデジタル技術を駆使して新次元の体感に変えようとしています。オリンピックのゲームも、プラネタリウムに行くことで、テレビで観るよりも色々な角度からのカメラ映像やリアルな音を楽しむことができるようです。各都道府県にある寂れたプラネタリウムが新しく生まれ変わる日も遠くないでしょう。

オンラインではあるのですが、会場と参加者とが同じ仲間としてお互いに頑張ってるね、頑張ろう、という雰囲気に包まれた感覚を感じました。この感覚は、元働いていた会社では味わうことはなかった感覚です。昔を思い出してみると、同じ会社の社員は仲間というより利害関係者なので、どこかで対峙していることが多く気が許せませんでした。少しでも失敗しようものなら他部門から追及されて大変でしたから、本音というより組織としての建前的な対応を余儀なくされていました。しかし、今回のイベントでの感覚はそれと違う感覚です。DBICの仲間は気が許せる仲間なのだという実感がしました。人生初めての同志という感覚を得ました。同志であれば、失敗を責められることもなく、むしろ、頑張れと応援していただけるという安心感があるんだと感じました。よく経営書に「イノベーションは失敗を許容するところから始まる」とありますが、それは少し違うなと感じます。「イノベーションは失敗を応援する仲間と一緒に生まれる」と書くのが正しいのではないかと思います。

DBICを始めたころ、大企業とスタートアップのマッチングという趣旨でワークショップを開きましたが、その時の雰囲気は何とも冷たーい風が吹いていたことを思い出しました。オープンイノベーションと簡単に言うけれど、あのときの冷たい風では起きるはずもなく、やっとあったかい風に変わってきたことを嬉しく思いました。こうなるときっと自然に「共感」が生まれていくのだろうと思いました。現に、熊本さんへ視聴者からお客様をご紹介したいとのお話がありました。どこかの町で、このスピーカー5人が共同で事業を始めていることさえ、イメージされるような感覚です。

企業変革実践シリーズは、2021年2月分は住友生命保険相互会社の百田牧人さん、2021年4月分は、東京電力HDの石橋雄司さんにコーディネートしていただいています。DBICの企画という枠を超えて、DBICの仲間に参画していただけることが始まっています。EGBも間もなく完成しますが、DBICの仲間たちが執筆してくれました。なんと、素晴らしい仲間に巡り合えているのだろうか。ありがたいことです。メンバー企業の皆さんに感謝感謝です。

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