【横塚裕志コラム】ボーダレスの時代になった

2019.09.03

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DBIC代表の横塚裕志です。20世紀に常識だった「境目」が大きく崩れ、「ボーダレス」の時代になりました。今回はボーダレス化の事例を挙げながら、その本質について考えてみましょう。

企業側視点から顧客視点への転換に伴うボーダレス化

業種区分
アマゾンの業種をひとつに定義することは困難です。同様に、MaaSにシフトした以降のトヨタについて、業種を区分することは無意味になるかもしれません。

上司と部下
企業視点でのみ経験を積んだ上司の能力は、顧客視点では意味をなさないケースが増えてきました。

大企業とスタートアップ
顧客が企業を選ぶとき、規模の大小ではなく、価値の有無で判断するようになりました。

新技術から価値創造への転換に伴うボーダレス化

仕事とプライベート
イノベーションによる新規ビジネス創出においては「価値創造」が最も重要です。そのためにはテクノロジーの知識だけではなく、ひとりの生活者としての感性や五感に立ち返ることが必要不可欠です。
仕事においても「個人の感性」を発揮するためには、仕事とプライベートのボーダレス化が求められています。

社内と社外
従来の「新技術」だけを考えればよい時代においては、大学を出たら仕事一筋で、企業の中で研鑽していれば一定の役割を発揮することができました。
一方で、顧客に寄り添い顧客を感じる「価値創造」の時代では、会社の枠組みを出て、社会に広がる多彩なステークホルダーから学ぶことが必須です。

委託と受託
幅広い知見が必須な「価値創造」においては、委託・受託という上下関係ではなく、対等なチームの一員としてのコラボレーションが当たり前です。
大企業がスタートアップに「委託」することがオープンイノベーションではありません。

人類全体としての社会課題解決に伴うボーダレス化

利益と社会貢献
従来の「利益の一部で社会貢献」という時代から、「社会課題の解決をサステナブルに行うためにビジネスという仕組みと利益が必要」という時代に変わりました。

行政と民間
もはや行政の機能だけで社会課題を解決することはできません。民間と行政が手を組んで課題に対峙することが未来につながります。

ボーダレス化の本質

こうしてまとめてみると、ボーダレス化の時代においては今までの常識に囚われた制約は捨ててよいことがわかります。

ボーダレス化の本質は「本当に大切なことを求めていけばよい時代になった」という喜ばしいことなのです。

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執筆者紹介


横塚 裕志
一橋大学卒業。1973年、東京海上火災保険入社。2007年に東京海上日動火災保険の常務取締役に就任、2009年に東京海上日動システムズ株式会社代表取締役社長就任。2014年より特定非営利活動法人CeFIL理事長となり、2016年にデジタルビジネス・イノベーションセンター(DBIC)を設立、以降代表を務める。DBICでは日本を代表するメンバー企業約30社と共に、DX促進や社会課題の解決に取り組んでいる。

  • 特定非営利活動法人CeFIL 理事長 / DBIC代表
  • 産業技術総合研究所 研究評価委員会(情報・人間工学領域)委員長
  • 高崎商科大学アドバイザリーコミッティーメンバー
  • 日本ビジネスプロセスマネジメント協会副会長
  • インフォテック株式会社 取締役
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